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リトアニア国立図書館は映像・音楽制作の機材が使えて託児施設も無料

こんにちは。ヨウヘイ(プロフィール)です。

今回はリトアニアにある超快適な国立図書館についてです。リトアニアの首都ビリニュスには誰でも利用できる図書館があるのですが、本が借りられることはもちろん、通常日本の図書館には無いような色々な施設が利用できるので、その辺について詳しくお話ししていきたいと思います。

目次

マジュビダス-リトアニア国立図書館

今回ご紹介する「マジュビダス-リトアニア国立図書館」は1919年にリトアニアのカウナスに設立され、1963年に首都ビリニュスへ移設されました。
その後2008年から改修工事が始まり、2016年に図書以外の専門施設などを追加してリニューアルオープンしました。

さらに、1989年には正式にリトアニアの国立図書館と認定され、隣接するリトアニア国会議事堂の議会図書館としても使われています。

図書館には見えない立派な外観

さらに、同館では施設の立地条件が主要な政府機関や文化・学術施設であることから、ビリニュスの知識をこの場所に集約させ、国際的な情報ネットワークの参画を深めることを目的としているようです。

また、図書館の名前に入っている「マジュビダス」とはリトアニアで1547年に最初に発刊された本の著者「マルティナス・マジュビダス」に因んだものです。

こちらの図書館は、登録などは必要なく誰でも利用することができます。開館時間内に、誰でも自由に本を読むことができます。
蔵書数はそれほど多くはありませんが、内装は近代的なおしゃれな感じでソファーなどに座ってゆっくり読書することができる図書館となっています。

背表紙でイラストを描いて並べる遊び心も

図書スペース、勉強スペース

建物は6階建となっていて、1階〜3階までが図書や学習に使うスペース、それより上は創作活動向けのスペースとなっています。
座席は日本のようにブース形式にはなっておらず、それぞれのテーブルが点々と置かれていて、一人で集中して調べ物などを行うのに向いている環境だと思います。

一人一人が隔離したスペースで読書できる机の配置

もちろん、館内ではWi-Fiや電源アダプターを利用することもでき、パソコン作業をする人にとっても快適な環境となっています。1階入り口近くには、リトアニアのコーヒーチェーン店の「CAFFEINE」も入っているので、ちょっと休憩するときにはこちらでお茶をすることもできます。

クリエイティブスペース

こちらの図書館の特徴とも言えるのが、図書スペース以外にも「録音スタジオ」「シネマスペース」「アートスペース」「音楽スペース」などが使えます

以下にそれぞれの詳細についてまとめてみました。

録音スタジオ

こちらのスペースでは、音楽制作をするために必要な機材を利用することができます。こちらの施設を使用するためには事前の申請が必要で、以下のメール宛に申請書を送ることで予約ができます。

メールの送り先 garas@lnb.lt

サービス内容利用料金
録音サービス別途相談
計算音声編集サービス 1時間 €20.65
音声ダイヤルサービス 1時間 €20.65

シネマホール

シネマホールは、催し物のイベントやワークショップなどに利用することができます。他には自主制作の映画を作ってみたい方や、今後制作する映画についての会議などにも使われているようです。

ホール内の座席は22席と少し小さめですが、プロジェクターや7.1サウンドシステム、再生機材などが利用できます。利用時間は1日最大2時間の予約が可能で、施設の利用料は必要ないようです。

長期間にわたる施設利用の場合は別途サービス窓口への相談が必要ですが、それ以外の利用は1週間前までに以下のサイトから予約申し込みが可能となっています。

シネマホールの予約サイト

長期間利用する場合の問い合わせ先 kinas@lnb.lt

音楽スペース

こちらはそれぞれの使用したい楽器を持ち込み、無料で利用することができます。スペース内にはピアノ、PC、スピーカー、マイク、スタンド、ギター等が常設されていて、バンドのリハーサルや制作活動に利用することができます。

防音設備の整ったスタジオも利用することができる

ワーキングスペース

月額料金150€(約33,000円)を払うことで、自分専用の机、椅子、書籍棚やロッカーを使用することができます。もちろん館内のWi-Fiも利用することができるので、フリーランスで事務所を探している方にはとても良い環境だと思います。

月額契約をすると、1日3時間まで会議室が利用できたり共有のコピー、スキャニング機、Xbox等も利用することができます。館内にはITスペシャリストと言われる方も配置されているようで、自分一人では分からない部分について相談することもできます。

さらには、育児の専用スタッフに子供の預け入れをすることが可能で、1階にあるカフェは割引料金で利用することもできます

メールの送り先 lnbhub@lnb.lt

キッズスペース

こちらは、お子さん持ちで図書館を利用したい方向けのサービスです。専門スタッフにより、自身が図書館で作業している間、子供の面倒を見てもらうことができます。

サービスを利用希望する方は、事前に利用登録書に記入をして図書館の受付に提出する必要があります。

お子さん連れの方にとっては、一人でのんびりと読書する時間が得られ、普段お子さんと一緒だとなかなか集中して作業することができない方にも、無料で受けられる魅力的なサービスだと思います。

専門スタッフが配置されているので安心して預けることができる

まとめ

いかがでしたか?
今回はリトアニアにある国立図書館のご紹介でしたが、図書館というイメージとはだいぶ違う部分があったように感じました。

日本の図書館と比べると、受けられるサービスが「本」だけではなく、専門分野の人が利用できる設備が整っていたり、子供連れの方が専門スタッフに無料で子供を預けることができるなど、かなり幅広くの方に活用できる施設だと思います。

映像製作や音楽制作をする場合は通常、まずは高額な機材を揃えたりする必要がありますが、こちらの国立図書館を利用すれば手軽に新しいことに挑戦ができる環境が整っています

観光中少し休憩する方も、リトアニアで創作活動に専念したいという方も一度こちらの図書館を利用してみてはいかがでしょうか?

マジュビダス-リトアニア国立図書館
  • 図書館名 Martynas Mažvydas National Library of Lithuania
  • 住所 Gedimino pr. 51, Vilnius 01504
  • 公式HP https://www.lnb.lt/
  • 開館時間 月〜金 8:00~21:00、土・日 10:00~18:00