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リトアニアの公用語はリトアニア語?英語?現地の人が日常使う言語について

突然ですが、リトアニアで普段使われている言語って、どんな言語か知っていますか?

日本に住んでいる方は普段、日本語を使っていれば生活で困ることはないと思います。

しかし海外旅行をする際や実際に海外で生活する際には、日本語はほとんどの国で通じることはないこともご存知でしょう。

もちろんリトアニアでも日本語が通用するシーンはほとんどありません。

そこで今回は、バルト三国の1国でもあるリトアニア」で実際にどんな言語が使われているのか、どんな世代、エリアでその言語が分かれているのか、についてお話ししていきます。

ヨウヘイ
ヨウヘイ
てか、リトアニア語ってのがあるの知らなかった。。

目次

リトアニアの公用語について

まず、国家で使われる言語について「母国語」「母語」「公用語」「第1言語」等、様々な定義があります。ですが今回は説明を分かりやすくするために、「リトアニア国内でよく使われている言語」という意味で「公用語」という言葉を使わせていただきます。

ヨウヘイ
ヨウヘイ
日本は母語が母国語で公用語でもあるから違いを考えるのが難しいよね。

まず、リトアニア国内でもっとも使われている公用語は「リトアニア語」ですネイティブに使える人が人口の85%、日常会話として使える人は人口の95%と言われています。
日本でずっと生活してきた方は、この言葉自体初めて聞く方もいると思いますし、5%の人が日常会話にも使えない人がいるという点に驚くのではないでしょうか。

実はリトアニア語とは、ゲルマン語派(英語、ドイツ語、アイルランド語など)やスラブ語派(ロシア語、チェコ語、ウクライナ語、ポーランド語など)とその起源が異なります。

リトアニア語の起源とは、世界最大の言語群と呼ばれる「インド・ヨーロッパ語族」の「バルト派」の言語に分類されます。言語の派生については諸説ありますが、その歴史はかなり古く他国言語と異なる点も多くみられるようです。

語派の派生図

そして、インド・ヨーロッパ語族から派生した語派の中でも最も古い特徴を残していると言われるバルト語派の言語は、現在リトアニア語とラトビア語の2つだけとなっています。

ヨウヘイ
ヨウヘイ
そりゃそんなレアな言語知らなくて当然か。あ、でも日本語はもっとレアかも。。

現在のリトアニアで使われている言語

では次は、実際に現地の人が日常的にどんな言語を使って会話をしているかについてです。

まず、基本的にはほとんどの人が日常会話でもリトアニア語を利用しています。しかし、中にはリトアニア語以外の言語を使う人もいます。その背景としては、かつてのソ連侵略時代の影響や、リトアニア国内にロシア人、ポーランド人、ベラルーシ人といったスラヴ諸語を話す人々も多く居住している点が挙げられます。

さらにリトアニアの首都ビリニュスはベラルーシと隣接していて、ロシア人、ポーランド人、ベラルーシ人が人口の3割以上を占めると言われていて、ビリニュスではまれにロシア語やポーランド語のみしか使えない人もいます。

リトアニア語以外の言語その1:英語

まず現代では、都市部や若い世代の人には基本的に「英語」が通じます。実際、首都のビリニュスで生活している際には、英語が話せればお店やレストランで困ることはほぼないでしょう。レストランでのメニューもリトアニア語と英語の2タイプが用意されているところが多く、観光客とみなされた場合は自然と英語メニューが配られます。

表がリトアニア語、裏が英語になっているメニューも多くみられる

最近では、リトアニアへ英語を学ぶために留学する日本人の学生さんも多くなってきています。ソ連支配時代〜独立後10年ほどは、学校でもロシア語を学ぶ人も多かったようですが近年はほとんどの学校で英語教育が行われていて他の国と比べてかなりキレイな発音の英語を使う人が多い印象です。

そのため、リトアニアは語学留学を考えている方にとてもオススメできる国です。

ただし留学時に0からスタートするよりは、事前にある程度基礎力を高めておくとさらに効率的な英語力が身に付きます。

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空き時間にスマホでも気軽に英会話が学べるオンライン英会話スクールなどを活用して、留学前に英語を使って会話することに慣れておくことをおすすめします。

リトアニア語以外の言語その2:ロシア語

第2言語として英語以外では、ロシア語を使える人が多くいます。かつてリトアニアは、1940年から1991年にかけてソ連の侵略を受けていて、その時代にはリトアニア国内で多くの人がロシア語を利用していました。

そのため、その時代にリトアニアで生活していた人のほとんどがロシア語を使うことができます。年代的には30代以上の人が日常的に利用できるイメージです。

中にはリトアニア語や英語は分からず、ロシア語しか話せないという方もいますが、その数は人口の約8%と言われています。つまり、多くの人はリトアニア語とロシア語、もしくはリトアニア語と英語という2ヶ国語使えるというパターンです。
また、英語とロシア語を比較した場合、ロシア語話者は都市部よりも地方都市ではその傾向が強いように感じますが、これは各都市における年齢構成比に影響しているものだと思われます

リトアニア語以外の言語その3:ポーランド語

ポーランドとも国境を持つリトアニアですが、その国境近隣のエリアではポーランドの影響を強く受けてます。日常生活の中で習得したポーランド語を利用する人も多く、リトアニア人口の14%が日常会話をポーランド語で行うことができると言われています。ただしそのエリアは限定的で、ポーランド人が訪れることの多いビリニュス市内やポーランド国境付近に集中しているようです。

また、ポーランド語話者も英語、ロシア語と同様に第2言語として利用する人が多く、ポーランド語しか話せないという人は人口の約5%と言われています

リトアニア語以外の言語その4:ドイツ語

かつてリトアニアを侵略していたソ連は、東ドイツとも密接な関係を持っていました。リトアニアではその名残もあって、学校などの外国語授業では英語の次に多いのがロシア語、ドイツ語となっています。

ドイツがリトアニアに与えた文化的影響力は少ないですが、かつてドイツに支配されていたクライペダ地方では現在でもドイツ語を話す人がいるようです


リトアニア国内で使われている言語についての記事(現地記事)

2011年時点でのリトアニア国内話者の比率
  • リトアニアに住んでいてリトアニア語で会話できない人は人口の約4%。
  • 現代の学校では第1外国語としては英語の授業が一番多い。
  • 第2外国語としてはロシア語、ドイツ語が多い。
  • 1990年代にまでに学校教育を受けていた人はロシア語を話せる人が多い。
  • エリアによってはポーランド語、ドイツ語を話す人もいる。
  • フランス語とスペイン語を話す人もいるがそれぞれ合わせても3%程度。

まとめ

ヨウヘイ
ヨウヘイ
日本では考えられないくらいいろんな言葉を話す人がいるんだね。

世界の国々では、単一言語だけではなく複数言語を使える人が増えてきています。日本人の方でも海外で生活する人は当然のことながら、グローバル社会の波に乗って海外から日本へやってくる人も増えてくると、日本語以外の言語が使えると便利な場面が増えてくるでしょう。

もちろん日本人だから日本語で話せば良いと思う方もいると思いますし、いざという時には便利な翻訳機能のアプリなどもたくさん開発されています。

外国語を使えなくてどうにもならない、ということは少ないでしょうが、多くの人とコミュニケーションをとったり自分の意見を正しく伝えるという意味では、英語やその他の言語を勉強するのも一つの方法だと思います。

特に海外へ旅行する際には、現地の言葉を使って話しかけてみると想像以上に喜んでくれる場面に遭遇すると思うので、まずは簡単なあいさつ言葉などを覚えて実際に現地で外国語を使ってみることをオススメします!

ヨウヘイ
ヨウヘイ
リトアニアに来る際にはリトアニア語を少し覚えてきてね!