こんにちは。ヨウヘイ(プロフィール)です。
バスケットボールといえば、アメリカの「NBA」を思い浮かべる方が多いと思います。もちろん世界ランキングトップはアメリカですが、実はリトアニアも世界有数のバスケ強豪国です。バスケットをやっていた方やNBAをよく見る方は、各チームにリトアニア選手が多くいることをご存知の方も多いと思います。
そこで今回は、リトアニア国内リーグ戦を観戦した時の話を交えて、現地の雰囲気などについてまとめてみました。
目次
リトアニアバスケの世界ランキング
僕自身もそうだったんですが、バスケットにそれほど関心のない方はアメリカ以外の国でどこがバスケットが強いか知らない方も多いと思います。
参考までに以下に2019年バスケ世界ランキング表を掲載しておきます。リトアニアのバスケ史は、ソ連編入前の1937年に欧州選手権に初出場しその大会で優勝、ソ連らから独立後の1992年のバルセロナオリンピック初出場で銅メダル獲得、続くアトランタ、シドニーと3大会連続で銅メダルを獲得するなど世界的大会でも常に好成績を残しています。
また、2010〜2016年の世界ランキングでは過去最高のランキング3位を記録するなど、古くから国民的なスポーツとして多くの国内ファンを熱狂させてきました。

リトアニア国内バスケリーグ
そんな国民的なスポーツのバスケットボールですが、当然国内のリーグ戦もあり、各地方のホームチームが毎年熱戦を繰り広げています。
LKLは、新チームのリーグ加盟や入れ替えなどを繰り返してきた歴史もありますが、現在ではリトアニアの首都ビリニュスをはじめ、カウナス、シャウレイ、クライペダなどの各都市をホームとする全10チームが参加するリーグとなっています。
そして驚くべきことに、その国内リーグ戦は過去27年間で優勝したことのあるチームはたったの2チームしかありません。さらに特筆すべき点は、その大半がカウナスをホームとする「ジャルギリス」で2019年時点でリーグ戦8連覇中だということです。以下が国内リーグの過去優勝チーム一覧です。
- 1993-1994 ジャルギリス
- 1994-1995 ジャルギリス
- 1995-1996 ジャルギリス
- 1996-1997 ジャルギリス
- 1997-1998 ジャルギリス
- 1998-1999 ジャルギリス
- 1999-2000 リエトゥヴォス・リータス
- 2000-2001 ジャルギリス
- 2002-2003 ジャルギリス
- 2003-2004 ジャルギリス
- 2004-2005 ジャルギリス
- 2005-2006 リエトゥヴォス・リータス
- 2006-2007 ジャルギリス
- 2007-2008 ジャルギリス
- 2008-2009 リエトゥヴォス・リータス
- 2009-2010 リエトゥヴォス・リータス
- 2010-2011 ジャルギリス
- 2011-2012 ジャルギリス
- 2012-2013 ジャルギリス
- 2013-2014 ジャルギリス
- 2014-2015 ジャルギリス
- 2015-2016 ジャルギリス
- 2016-2017 ジャルギリス
- 2017-2018 ジャルギリス
ジャルギリスはホームをカウナスとするチームで、リータスはビリニュスをホームとするチームです。リトアニアの国内バスケットボールはこの2チームの争いが最も白熱する戦いと言われ、圧倒的な強さをジャルギリスに対して、リータスを筆頭とした他チームが如何に戦っていくかという点に注目が集まっています。
カウナスという都市は、以前リトアニアの臨時首都として制定されていた時代もあり、現在の首都ビリニュスと並びリトアニア国内でも有名な都市です。そんな都市のホームチームがライバル関係にあるのですから、国内のバスケファンたちにとっても注目が集まるのは必然と言えるのではないでしょうか。
またそれぞれのホーム会場の収容人数も、ジャルギリスが15,000人、リータスが10,000人となっています。その他のチームは1,500人〜6,000人サイズとなっているため、実力、施設的にもまさに2強リーグと言えるでしょう。近年ではリータス以外のチームも次第に力をつけていて、どのチームがジャルギリスの連覇をストップするかという点に注目が集まっています。

実際の試合の様子
リータス、ジャルギリスの2強チームの直接対決はリーグ戦、カップ戦共に毎度熱戦が繰り広げられています。選手はもちろんのこと、ファンの応援もすごく会場全体が地鳴りのような歓声(たまに罵声も)が飛び交っています。
都市は違いますが、サッカーで言えばマドリード対決、メジャーリーグで言えばサブウェイシリーズのようなイメージかと思います。

また国内チームが参加する試合は、前年の成績などにも寄りますが「リトアニア国内リーグ」、「ユーロリーグ」、「チャンピオンズリーズ」、「FIBAヨーロッパカップ」、「各種カップ戦」など多岐に渡って行われます。日程的にもかなりハードスケジュールで組まれていますが、ファンにとっては自分の応援するチームの試合がたくさん見られることは喜ばしいことだと思います。
当日の観戦シートは、バスケット専用アリーナということもあり大迫力の超近距離観戦が可能です。もちろんシートによっては多少異なりますが、一番安く買えるチケット(1,000円くらい)でも、日本の体育館観戦に比べると格段に迫力が異なってきます。

また実際の試合会場では、バスケットだけではなく様々なイベント的なものも行われています。
チームのタイムアウト、クオーター間の休憩時には観客を巻き込んだゲームや専属ダンスチームの豪華ダンスが行われたりと、初めてバスケットを見る人にとっても親しみやすいような工夫がなされています。


現地でバスケットの試合を観戦する方法
各試合のチケットは、それぞれ開催される会場によって購入サイトが分かれていますが、ウェブ上で購入手続きを行うことができます。以下にリータス(ビリニュス)とジャルギリス(カウナス)の購入サイトを載せておくので、観戦してみたいという方は確認してみてください。
当日のチケットはバーコードタイプとなっていて、発券作業は特に必要ありません。
web上で購入手続きが完了したら、登録したメールアドレス宛にバーコードが記載されたメールが届くのでそれを現地会場の入り口で確認してもらうだけです。

まとめ
現在リトアニアの国内リーグを始め、世界のバスケ強豪国で活躍するプレーヤーたちはそこで名を上げてアメリカのNBAへ進出することが目標と言われています。そのため、国内で成長した有望プレーヤーが海外へ流出してしまっているとイメージされがちです。
ですが、実際には本場アメリカNBAの下部組織で試合に出られない選手などは、自身の活躍の場を求めてリトアニアをはじめとするバスケレベルの高い国のリーグへ移籍する選手なども多くいるようです。
リトアニアの街中には、公園をはじめいたるところにバスケットゴールが設置してあって、小さな子供から大人までたくさんの人がバスケットボールを楽しんでいますし、夜のパブなどでもバスケの試合が頻繁に流されています。
日本ではスポーツ観戦といえば野球やサッカーが多いと思いますが、リトアニアに来た際にはぜひ国民的スポーツでもあるバスケットボールの観戦をしてみるのも良い体験になると思います!
