リトアニアの輪

現地言語を学ぶために政府奨学金制度で2度のリトアニア留学(リトアニアの輪-Vol.2 サチコさん)

こんにちは。ヨウヘイ(プロフィール)です。

先日スタートした、リトアニアに在住している日本人を紹介する「リトアニアの輪」シリーズの第2弾です。

今回ご紹介するのは、ビリニュス在住の留学生サチコさんです。

晴天のビリニュス旧市街地にて
ヨウヘイ
ヨウヘイ
こんにちは!今日はよろしくお願いします。
サチコさん
サチコさん
こちらこそよろしくお願いします。

目次

サチコさんってどんな人?

ヨウヘイ
ヨウヘイ
まずはじめに、サチコさんの自己紹介をお願いしても良いですか?
サチコさん
サチコさん
はい。
私は現在ビリニュスの大学でリトアニア語を学んでいます。こちらに留学するのは実は2度目で、最初は日本で在学3年生の前期終了後に、2度目は4年生の前期終了後でした。それぞれ約1年ずつ休学してリトアニアに滞在していて、間も無く日本へ戻る予定です。
ヨウヘイ
ヨウヘイ
えっ!?2回ともリトアニアに留学したんですか?
というか、そんなことできるんですね!
サチコさん
サチコさん
はい(笑)
なかなかこういう人って珍しいかもしれませんが、最初の留学では心のどこかに少しやり残したという気持ちがあって、結果的に再度留学することにしました。
ヨウヘイ
ヨウヘイ
なるほど〜。

これまで、留学期間が終了して再度同じ国に来るという方はあまり聞いたことがありませんでした。どうしてサチコさんは2度の休学してまでしてリトアニアへやって来たのか、順を追ってお話を伺うことにしました。

会話のお供にサチコさんが注文したケーキ

どうしてリトアニアへ?

ヨウヘイ
ヨウヘイ
まず率直な質問なんですが、なんでリトアニアの大学と協定がなかったにも関わらず、わざわざリトアニアを選んだんですか?
サチコさん
サチコさん
実は私、大学1年生の時にリトアニアへ一人旅に来ていたんですよね。その時が初めての一人旅で、しかもほぼ初めての海外で(笑)
ヨウヘイ
ヨウヘイ
す、すごい!
ますますなぜリトアニアか分からなくなりましたが。
サチコさん
サチコさん
昔から海外に興味があったというのはあるんですが、まずヨーロッパに行ってみたいという気持ちが強かったと思います。ただ、折角行くのならフランスやイタリアといった有名な国だと少し面白くなくて。
色々調べているうちに、バルト三国に興味が湧いてきたんです。
元々の知識としては高校の社会で習った程度しか知らなかったんですが、結局、1週間の滞在で3ヶ国(リトアニア→ラトビア→エストニア)を巡ることにしました。
ヨウヘイ
ヨウヘイ
初一人旅でバルト三国ってなかなか珍しそうですね。
実際に1週間旅してみてどんな感想を持ちましたか?
サチコさん
サチコさん
最初に到着したのはリトアニアだったんですが、到着が夜だったせいか宿に着いた瞬間どっと疲れがでてしまいました。翌日はシャウレイの十字架の丘に行ったりしたんですが、その後にラトビア、エストニアへも行かなければならず、正直リトアニアで見逃した場所が多いように感じてしまいました。
それにラトビアやエストニアは、リトアニアに比べて少し都市的な感じがしました。リトアニアは何となく落ち着いた雰囲気だな〜っていう印象です。
もしかしたら、最初に入ったのがリトアニアだったっていうのも影響してるかもしれませんがね。
ヨウヘイ
ヨウヘイ
リトアニアの雰囲気がサチコさんに合っていたっていうのと、その時の一人旅ではリトアニアで行けなかった場所などが気掛かりだったというわけですね。
サチコさん
サチコさん
そうですね。
そして大学3年生になった時に、リトアニア語の授業を教えてくれていた大学の先生が「政府奨学金」というリトアニア政府が行なっている制度の存在を教えてくれたのが留学するきっかけになりました。
ヨウヘイ
ヨウヘイ
そんな制度があるんですね。
サチコさん
サチコさん
はい。私も先生に教えてもらって知ったんですが、リトアニアが各国の学生向けに支援している制度だそうです。

リトアニア政府奨学金制度は、外国人大学生、大学院生に対してリトアニアの大学へ留学するための費用を補助する制度だそうです(その他の国でも同様の制度がある)。この制度を利用して、色んな国々からリトアニアに留学生が来ているようです。詳細については、リトアニア奨学金制度一覧の公式サイトをご確認ください。

なぜ2度もリトアニアへ留学した?

ヨウヘイ
ヨウヘイ
1度目の留学については旅行がきっかけで興味を持ったと理解できましたが、帰国後になぜ再度リトアニアへ来ようと思ったんですか?
サチコさん
サチコさん
1度目の留学では、リトアニアの大学でリトアニア語とリトアニアの歴史を勉強していたのですが、授業は英語で進められていました。来る前にしっかり調べておけば良かったんでしょうが、本当は現地の言語(リトアニア語)での授業を受けてみたかったという気持ちがありました。
ヨウヘイ
ヨウヘイ
リトアニア語で授業を受けたかったんですね。
サチコさん
サチコさん
はい。日本で外国語学を学んでいたことも影響してか、現地の言語で話すということに重要性を感じていました。
1度目の留学期間が終わって日本に戻った後は日本で在籍する大学に通ったんですが、約1年間後に結局2度目の留学を決意しました。その時は2度目ということもあり、以前ほど先生に丸投げすることもなく自身で書類等を準備し現地大学ともコンタクトを取り、念願のリトアニア語で授業が行われる大学へ留学することができました。
オンライン・インターナショナルスクールGlobal Step Academy

サチコさんはリトアニア語が話せるようになりたい、という気持ちよりも現地言語を話して現地の人とコンタクトを取るということに興味を持っていたようでした。

言葉の文化、成り立ちなどを専攻していた学生だったということもありますが、英語が話せればある程度生活できる中でこのような考え方はとても興味深い話に感じました。

リトアニアへ来てどんなことを感じましたか?

ヨウヘイ
ヨウヘイ
では実際にリトアニアで生活をしてみて、日本との違いなどを感じることはありましたか?
サチコさん
サチコさん
生活自体は海外ということを考えれば違っていて当然という心構えもあって、それほど違和感は無かったんですが、、
実は、住んでいた寮の環境に慣れるに苦労しました。それまで他の人と一緒に暮らした経験がなかったからかもしれませんが、なかなか落ち着く環境がなくて。
ヨウヘイ
ヨウヘイ
初めての海外生活、さらに文化の違う外国人に囲まれてっていうのは日本とは環境が全く違いますもんね。
サチコさん
サチコさん
ただ、それ以外については特に問題はありませんでした。リトアニアは物価も安く生活して行く上では奨学金(570€/月)で十分賄っていけます。
あとは、リトアニア人が特別にという意味ではありませんが日本人とヨーロッパ、海外の人という点では性格的に異なる部分はあると思います。スーパーの店員さんが椅子に座ってレジ打ちしているのも、店員さんがマイペースに仕事をしているのも、賃金以上のサービスを提供しようとする日本の風土とは違いがあるように感じました。
でも、それが日本の特徴でもあるし良いとか悪いかということではないと思います。色々な部分で問題はあるのかもしれませんが、日本社会はそういったものだと割り切って考えています。

今後の目標は?

ヨウヘイ
ヨウヘイ
もうすぐ2回目の留学期間も終了するとのことですが、残り期間や帰ってからやりたいことなどはありますか?
サチコさん
サチコさん
帰国するまでも、それ以降もそうですが、まずは1日1日を大切に生きていきたいと思っています。やっぱりいつどんなことが起こってしまうか分からないですしね。自分自身が後悔しないような生き方ができれば良いなって思ってます。
日本に戻ったら大学4年生の後期から復学する予定です。帰国後はすぐに就職活動を行うつもりですが、自分の性格的には仕事と生活を割り切って考えられるタイプだと思っています。なので今の所は「こんな職に絶対就職したい!」という気持ちよりは「初めて仕事をする」ということ自体に楽しみを感じているというのが正直な気持ちです。
ヨウヘイ
ヨウヘイ
海外で生活してみて、将来海外で働いてみたいなという気持ちはありませんか?
サチコさん
サチコさん
ん〜、そうなることもあるかもしれませんが、働く拠点は日本が良いかなっと思っています。やっぱり家族と離れすぎているのも少し寂しいですしね。将来的にどうなるかは未定ですが、その時その時の自分の気持ちに正直に生きていきたいなって考えています。

今後、リトアニアに来る方へのメッセージ

ヨウヘイ
ヨウヘイ
では最後に。
これからリトアニアで生活しようと考えている方に向けて何かメッセージはありますか?
サチコさん
サチコさん
どこの国でもそうだと思いますが、日本とは別の国なので当然生活習慣は異なると思います。ただ、基本的には同じ人間なので日本人が喜ぶことはリトアニアの人も喜ぶことだと思います。簡単なことですが、そういったことは大切なことかなっと思います。
あとは、リトアニアにいる日本人の数はそれほど多くないので、一人一人の行動に対する印象が、日本全体の印象になってしまう可能性があると思います。自分自身もそういった気持ちでリトアニア生活を送っていたので、今後来る人にもそういった気持ちを持ってもらえたらなっと思います。
ヨウヘイ
ヨウヘイ
確かにそうですね。僕も気を付けなくては(笑)
本日は貴重なお時間いただき、本当にありがとうございました。
日本に戻ってからもサチコさんのご活躍を期待しています!
サチコさん
サチコさん
こちらこそ、ありがとうございました!

まとめ

今回、サチコさんのお話を聞かせていただくうちに単に留学するだけではなくて、現地言語を使用するという点についての強い気持ちが伝わってきました。コミュニケーションツールとしての言語とは別に、その国の言語を使用することでまた新たに見えてくる部分もあるのかなと勉強になりました。

日本でも海外の人が日本語を使っていると、それだけでなぜか微笑ましく感じることがありましたが、その国の時代や歴史背景を持った現地の言葉で自分の感情を伝えるということは、単純な言葉の意味以上に伝わる部分があるのかもしれませんね

ヨウヘイ
ヨウヘイ
僕ももっとリトアニア語勉強しなくては、、