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リトアニアの平均年収ってどれくらい?主要産業や失業率、最低賃金について

こんにちは。ヨウヘイ(プロフィール)です。

今回は、リトアニア国内の主要産業や平均年収など普段あまり耳にすることのないリトアニアの経済情勢についてお伝えしたいと思います。

現地で生活する人はもちろん、海外旅行をする人にとってもその地の生活レベルを知ったり、その国の得意な産業について知っておくことで、より深い旅になる可能性があると思います。

一般的にヨーロッパといえば日本に比べて物価の高い国も多く、航空運賃だけでなく滞在時にどれくらいの費用がかかるのか心配になる人も多いでしょう。平均所得がどれくらいか知っておくことで現地の物価も大体予測することができるため、ぜひ参考にしてみてください。

ヨウヘイ
ヨウヘイ
旅行に行くなら宿泊費、それからビールや食事の値段が気になるかな〜

目次

リトアニアの平均年収の推移

まずはリトアニアの平均月収についてです。以下の図が、2009年から2019年までにかけての四半期ごとの推移を表したものです。


source: tradingeconomics.com
ヨウヘイ
ヨウヘイ
おー!めちゃくちゃキレイに右肩上がり!

リトアニア国内の平均月収は2019年現在は970€(119,310円 ※1€=123円で計算)となっています。2016年には748€(92,004円)だったことを考えると3年で30%近くも上昇していることになります。年収にすると8,976€(1,104,048円)から11,640€(1,431,720円)になっています。

それに伴い国内の物価等も次第に上昇していて、少し前のネット情報等とは多少変わっていることがあるのでその点についてご注意ください。

ヨウヘイ
ヨウヘイ
え〜あんまり高くなってほしくないなぁ
国名 各国の平均月収
リトアニア 970€/月
ドイツ 3,899€/月
イタリア 2,434€/月
スペイン 2,039€/月
日本 316,506円(2,573€)/月

 

リトアニア経済について

次に、リトアニア経済の現在までの状況についてです。

リトアニアがソ連から独立したのが1991年。そしてEUに加盟したのが2004年、さらに2014年7月欧州議会にて正式にユーロ導入が認められ、2015年1月からはそれまでのリタスに変わり国内通貨としてユーロが利用されています。

リトアニアの経済状況は、ソ連からの独立後に市場経済化に向けた改革を続けたこともあり一時は経済成長率7%を達成するなど著しい成長を遂げてきました。
リーマンショックなどの世界的金融危機の際には、経済成長率-15%という衝撃的な数字の年もありましたが、その後は順調に成長を続けています。

さらにリトアニア経済の大きな転換点として、対輸出国の多様化が挙げられています。かつてのロシア依存型の輸出から、次第にEU諸国との繋がりを重視した政策を進めていき2014年には先に記述した通り自国通貨のユーロ化までこぎつけました。EUからの補助・支援の影響も少なからずあるようですが、2010年頃から失業率は減少傾向にあり最低賃金は上昇傾向となっています。


source: tradingeconomics.com
source: tradingeconomics.com

(上図)過去10年のリトアニアの失業率のグラフ
(下図)過去10年の最低賃金のグラフ。2019年は前年比で40%近く上昇した

リトアニアの主要産業と輸出について

ヨウヘイ
ヨウヘイ
経済が成長してるのはよくわかったけど、リトアニアの有名な産業って何があるの?

リトアニアの主要産業は、石油精製業、食品加工業、木材加工・家具製造業、販売小売業、物流・倉庫業、ライフサイエンスなどと言われています。リトアニア国内にはソ連時代にハイテク関連の研究施設が集約されたいたこともあり、現在でも技術開発などにも積極的でレーザー産業は世界的にもかなり先進的な技術を持っているようです。

リトアニアのレーザー産業最大企業であるEKSPLAは、売り上げの7割〜8割が日本への輸出となっていて、東京大学、東京工業大学などの主要大学や、日立、三菱重工業、キャノンなどもこの会社のレーザー技術を使っています。

輸出状況としては、自国製造品である鉱物燃料や潤滑油が最も多い30%以上を占めていて、次いで家具やプラスチック、肥料で20%程度となっています。輸出先としてはドイツが圧倒的に多く輸出全体の34%となっています。

リトアニアの主要産業について

さらに、リトアニアでは自国製品の輸出だけではなく、EU諸国からの製品の再輸出も行なっています。

ヨウヘイ
ヨウヘイ
再輸出って何?

リトアニアには不凍港と呼ばれる年間通じて凍ることのない港(クライペダ)があります。そのため他国からの輸入品を安定して受け取ることができ、それらの輸入品を近隣の諸国へ受け渡す「再輸入」も行なっています。再輸出としては、ロシア、ベラルーシなどが相手国となっています。つまり、EU諸国とあまり結びつきのない国との橋渡し的な存在も担っているという状況があるようです。

ちなみに、対日本の輸出品として最も多いのがタバコで、輸出品の約80%を占めているようです。それ以外の対日本輸出品としては光学機器,食品,衣類,家具,繊維製品等が続きます。

ヨウヘイ
ヨウヘイ
日本人が吸っているタバコってそのほとんどがリトアニアから送られてきたものなんだね!

まとめ

いかがでしたか?今回は、リトアニアの経済状況や主要な産業についてまとめてみました。

現在でもリトアニアの平均所得は、日本に比べると約半分くらいの水準となっていますが、約10年ほどでEU水準に引き上げられる形で急速に成長してきていることが分かっていただけたと思います。

現地の方に聞くところによると、数年前と比べても様々な品物が少しずつ高くなっているようです。もちろん、品物によってはまだまだ日本の半額以下で買えるものもたくさんありますが、数年後にはEU諸国と同水準となっている可能性もあると思います。「いつかバルト三国に旅行してみたい!」と考えていた方は、ぜひお早めにいらっしゃることをオススメします!

ヨウヘイ
ヨウヘイ
どうせ同じ所に行くなら物価の安い時に来た方が得だもんね!

【補足】今回の記事データは、図表参照サイトと「大前研一ビジネスジャーナル No.7(バルト三国・ベラルーシの研究~今、日本が学ぶべき“小国家戦略”~) 」より抜粋させていただきました。
本書ではリトアニアを含めたバルト三国とベラルーシのことについて、経済状況や過去の歴史まで詳しく書いてあるのでご興味のある方はぜひご一読ください。